さて、今回はベースで三味線のような「和」の音楽を弾く、というコラムです。

日本の伝統音楽(邦楽)的なスケールを使ってベースを弾くことで、スケールについての知見を深められるのではないかという試みで書いてみました。

(とはいえ、あくまで「それっぽく聴こえる」という、「なんちゃって」ですので、本格的に伝統に準じた物ではない点はご容赦下さい。)

例えばこちらの演奏事例をご覧下さい。

▼音源のみを再生

前半で弾いているスケールがこちらです。

和スケール

ぜひ、ベースを手に持って弾いてみて下さい。
何となく、お正月の静かめなテレビ番組のバックで流れている音楽にありそうですよね。(笑)

これは、邦楽を演奏されてる方々が呼ぶところの「陰旋法」というスケールだそうです。
洋楽的なルール・理論を学んでいる僕らの言い方に直すと、「和のマイナーペンタトニックスケール」(?)と言ったところでしょうか?

赤(ルート音)から順番に上がっていくと、ちょうど次の赤(オクターブ上のルート音)に辿り着くまでに

  • 「5つの音」

で構成されているスケールです。

5つの音で構成されるスケール=ペンタ(5つの)トニック

と呼んでしまって構わないようなので、僕らの知っている「ペンタトニックスケール」の親戚という事になるかもしれません。そこで僕はこのスケールを「和のマイナーペンタ」と名付けることにしました。

(こうして考えてみると、ブルースやロックの響きと、和の響きって似ているんですね。)

こちらは事例2。

すべての音を「和ペンタ」で弾いているわけではないのですが、随所に和ペンタの音を入れることによって、「っぽい」フレーズに仕上げてみました。(基本的には、ポップス音楽によくあるコード進行と融合させています。)

こんな風に、エレキベースならではの洋楽やポップスなどの要素と「和ペンタ」とを組み合わせて弾くことで
面白い音楽ができるんじゃないかと試行しています。

  • コードでかき鳴らしたり、
  • またはスラップしたり、
  • あるいは普通に指弾き(フィンガー・ピッキング)をしたり、
  • ピックで弾いてみたり

ぜひ、いろいろとベースで試してみましょう。

  • エレキベース×和スケール(邦楽)

は、
まだまだ未開拓のゾーンです。

これを機会にスケールについて基礎から学ぼう

さて、今回は和のスケールについてベースで実験してみたのですが、「そもそもスケールって何なの?」という疑問を持った初心者の方もいるかと思います。そこで、以下の動画では「スケール」というものについて一からベースの指板をもとに解説しています。

スケールについて学びたい方は、こちらから基礎講座を見てみて下さい。

▼「ベース音楽理論初心者向け超丁寧に解説」シリーズ(全5回以上)

 

>>続きはこちらの再生リストに全5回以上掲載しています。